【Case #Camera’s Talk】
〜4500万画素を捨てて、1200万画素を選んだ理由〜

Hair Crest Academy 講師の多城勇輝です。
今回は、少し「道具」の話をしましょう。
元々、僕はスチール(写真)の人間でした。
愛機は Canon R5。
約4500万画素、8Kも撮れるモンスターマシン。
「これがあれば無敵だ」と思っていました。
でも、ある時気づいたんです。
「映画のような映像(シネマティック)」を
撮ろうとした瞬間、
壁にぶつかることに。
The Wall|「写真脳」の壁
普段、一眼レフで作品撮りをする時、
みなさんは**「RAW(ロウ)」**で撮りますよね?
• RAWのメリット:情報量が満タン。
「後からレタッチ(現像)する」
のが写真の常識です。
「じゃあ、動画もRAWで撮ればいいじゃん?」
誰もが一度はそう思います。
でも、動画は「パラパラ漫画」。
1秒間に60枚の写真を連続で記録します。
もし、その全てをRAW(1枚50MBとか)
で記録したら…?
SDカードは一瞬で満杯になり、
PCは爆発します(笑)。
物理的に、
個人の制作環境では無理があったんです。

The Question|なぜ、あえて「退化」するのか?
そこで僕が手にしたのが、Sony FX3。
画素数は、R5の4分の1しかない、たったの1200万画素。
しかも、撮れる映像は**「眠たくて、色のないグレー」**。
一見すると、スマホよりも汚い映像に見えるかもしれません。
ここで、あなたに問いかけです。
なぜ、世界中の映像クリエイターは、
高画質な「カラー」ではなく、この低画素な「グレー」を求めてやまないのか?
The Hint|「グレー」の正体
ヒントは、**「圧縮」**です。
写真のRAWが「生の食材」だとしたら、
このグレーの映像(Log)は、
**「フリーズドライされた食材」**です。
黒つぶれしそうな影も、白飛びしそうな空も。
あの薄いグレーの中に、
実はとんでもない量の
情報が「畳み込まれて」います。
「綺麗に撮る」のではなく、
「後から蘇らせるために撮る」。
この思考の転換ができた時、あなたの映像は「記録」から「シネマ」に変わります。
To Be Continued…
あえて「完成されていない」状態で保存する技術。
それが Log(ログ) です。
では、その「グレーの映像」にお湯(編集)をかけると、どうなるのか?
気になった方は、
ぜひ「Log撮影」と検索してみてください。
そこには、写真と同じくらい奥深い「現像」の世界が広がっています。
Hair Crest Academy
Camera / Movie Instructor
多城 勇輝
